料理人になると決意してから今年で20年が経ちました。この仕事の事、私の目線で話していきます。
料理人を目指した時、自分の進路は専門学校に行くことが初めかなと思いそっちの進学をしました。これは今思うと大正解で、調理学校に入る本当の意味は「卒業後の就職先」です。
昔の人は見習いで、皿洗いでいいから一流の所の門を叩きそこに入れてもらうと、言い伝えのように言ってました、その雰囲気は今でもありような気がします。上手くできた物語ですね、そして一生懸命頑張って自分の店を持って人気店になるっていう。
これ全てウソです。
そもそも調理人の世界は人手不足で皿洗いなんてバイトのおじちゃんを雇います。それか言葉の通じない外人。
調理人を目指す志を持った人が町場のレストランに入ったらまずやらせるのは「仕込みなどの自分がめんどくさいと思う調理」と掃除です。

それもほとんどのレストランは3、4人もしくは4、5人程度で回しています。それも小さくて料理は古臭い誰でも半年でできる料理、それを毎日おんなじ顔の面子と小さなキッチンで夜遅くまで。
誰がそんなところで大切な10代後半から20代前半の時期を消耗したいのか?
息の臭えオッサンのシェフの下で古臭え料理を毎日作りたいのか?
考えればすぐにわかるよね?
なので専門学校に進んだのならまず間違いなく就職する先はホテル一択です。それも大きな所がイイです。理由は明白、給料、休み、働く時間、シフトでの休みの自由、豊富な食材に触れることができる、たくさんのポシションの仕事が見れる、失敗できる、昔からいるシェフの中に時々とんでもない向上心とスキルを持った人がいる(これ重要)、です。
そこに就職するには「コネ」しか無いのです。
そう「コネ」
料理の世界はとても狭いのです、特にホテルは。毎年ここの調理学校からの就職枠が決まっているのです。どこのホテルも。そのホテルに就職するために専門学校に行き、優秀な成績を出して、勝ち抜く。まずはここからです。
そして就職してから始まる真の「先の無い仕事」が始まるのです。。。
続きはまた今度。
